Facebook広告の目的の種類とは?効果的な選択方法とフォーマットの違い解説
2024.9.13
Facebook広告には、自社の目標にあわせて最適な広告が配信できるように「目的」という設定方法があります。
適切な目標に合わせて目的を設定することで、広告の費用対効果の向上につながります。
そこで本記事では、Facebook広告の目的の概要や重要性、種類について詳しく解説していきます。
最後に、「結局、どの目的を設定すればいいのかわからない!」という方のために筆者がおすすめする目的も紹介しているのでぜひ最後まで見てみてください。
目次
Facebook広告の目的
Facebook広告では、広告を通してユーザーに行動してもらいたい目的を設定することができます。
例えば、「ブランドの認知度を拡大する」「商品の購入を増やす」「Webサイトへのアクセスを増やす」「見込み顧客の個人情報を収集する」といった設定が可能です。
Facebook広告で設定できる目的は全部で6つあり、それぞれ自社の目標や目的に合わせて設定しましょう。
■Facebook広告の目的
①認知度:ブランド認知を増加させる
②トラフィック:広告へのクリック数を増やす
③エンゲージメント:投稿へのエンゲージメントを増やす
④リード:顧客データの収集を増やす
⑤アプリ宣伝:アプリダウンロードの促進
⑥売上:コンバージョンの促進
※2022年末頃までFacebook広告で設定できる目的は全11種でしたが、現在はWeb運用者の利便性を高めるため6つに変更されています。
Facebook広告の目的の重要性
Facebook広告の目的を設定すると、アルゴリズムによる学習が始まり、その目的に合わせてWebユーザーの過去データや行動パターンを探索して今後の行動を予測します。
そのため、どの目的を設定するかで達成できる数値が大きく変わっていきます。
自社の目標が「売上」であるにも関わらず、トラフィックの目的を選択すると、アルゴリズムは購入する可能性が高いユーザーではなく、広告のクリックをする可能性が高いユーザーに広告を配信します。
設定する目的を誤ってしまうことで、広告の費用対効果が大きく低下してしまう恐れがあるので、自社の現在の状況を踏まえ、目的を設定しましょう。
Facebook広告の目的の種類
Facebook広告の目的の概要から重要性について解説しました。
つづいて、Facebook広告の目的の種類を細かく見ていきましょう。
認知度
認知度では、企業やブランドに興味を持ってくれる可能性の高いユーザーや広告を覚えてくれそうなユーザーに広告が配信されます。
そのため、自社に対して興味関心を持ってくれるであろうユーザーの属性を把握し、カスタムオーディエンスを作成するのに役立ちます。
ただ、あくまで認知拡大に特化した目的であるため、直接売上に結びつかない可能性があります。
■認知度で最適化される指標
・インプレッション数
・リーチ数
・ブランドの広告想起率
トラフィック
トラフィックは、広告をクリックする可能性の高いユーザーに配信されます。
「Webサイトへの訪問数をとにかく増やしたい!」という方はこちらの目的がおすすめです。
また、トラフィックではコンバージョン獲得を最適化するための土台作りとしても大きな役割を持っています。
例えば、「売上」の目的を設定する場合、過去のコンバージョンデータが必要となり、そのデータが少ないと広告による最適化が行われません。
そこで、トラフィックを活用することで、一度Webサイトに訪れたユーザーに再度広告を配信する「リターゲティング広告」を利用することができるので、コンバージョン獲得の増加が期待できます。
結果、コンバージョンのデータが蓄積され、最適な広告運用が行えるようになります。
■トラフィックで最適化される指標
・Webサイトへの訪問数
・広告へのクリック数
エンゲージメント
エンゲージメントは、Facebookのいいねやシェア、コメント、動画の再生数などのリアクションを指す指標です。
エンゲージメントを目的設定することで、投稿へのリアクションをしてくれる可能性が高いユーザーに広告の配信がされ、投稿に対するエンゲージメントが増えます。
こちらの目的は基本、投稿の宣伝、クーポンの配布やイベントの申し込みなどで活用され、ユーザーとの交流を深めるのに役立ちます。
■エンゲージメントで最適化される指標
・DMなどのメッセージ数
・動画の視聴回数
・投稿へのエンゲージメント数(いいね、シェア、コメントなど)
・イベントに対する返信
・コンバージョン
リード
リードは、自社の商材やブランドに興味を持ってくれそうな見込みのあるユーザーに対して広告が配信されます。見込み顧客の個人情報を収集する際におすすめの目的です。
ユーザーが広告をタップすると、Facebook上にフォームが表示され、名前や電話番号、メールアドレスが自動的に入力されるので、ユーザーの手間も減り、効率的に情報を集められます。
特に、BtoBビジネスとして活用されることが多く、資料請求やお問い合わせなどのコンバージョン獲得に役立ちます。
■リードで最適化される指標
・リード獲得
アプリ宣伝
アプリ宣伝は、自社のブランドに興味があり、かつアプリをダウンロードしてくれる可能性の高いユーザーに広告を配信してくれます。
そのため、アプリダウンロードへの促進につながるだけでなく、アプリ内部の購入や会員登録の促進にもつながります。
■アプリで最適化される指標
・アプリインストール数
・アプリイベント数
売上
売上は、自社の商品やサービスに強い関心を持っているユーザーに対して広告を配信してくれる目的になります。
この目的は、ECサイトといった複数の商品をWeb上で販売するビジネスと相性が良いです。
Facebookには、コマースマネージャという複数の商品を登録し広告を配信できる機能があります。商品を登録して「ダイナミック広告」や「コレクション広告」を活用することで商品購入への促進を向上させることができるでしょう。
■売上で最適化される指標
・商品の購入数
よく利用されるFacebook広告の目的
最後に筆者がFacebook広告を活用する上でよく活用する目的を3つご紹介します。
トラフィック
最終的なコンバージョン獲得を引き上げるためには、手前のWebサイトの訪問者数を増やすことが重要です。
母数となる訪問者が増えないことにはコンバージョンを獲得するのは難しいでしょう。
「コンバージョンデータが不十分」「コンバージョンの獲得が減ってきている」などのような課題がある場合は、一度目的をトラフィックに変更して、まずはデータの蓄積や母数を引き上げることで広告を最適化することにつながります。
リード
販売する商材や業種によって多少変わりますが、基本的にBtoBビジネスとして資料請求やお問い合わせで顧客データを収集したい場合はこちらの目的を活用しましょう。
リードを活用すると、Facebook上にフォームを表示させることができるので、ダイレクトに個人情報を書き込んでもらいリード獲得が向上しやすい特徴があります。
そのため、従来のような広告をクリックするとLP(ランディングページ)に遷移させる必要がありません。
ただ、リードが獲得しやすい一方で本来のターゲットと異なるユーザーを収集してしまう可能性もあります。LPのように自社の商材を詳しく伝えるページがないため、「ちょっと気になったから資料請求してみた」といった質の低いユーザーを集めてしまうこともあります。
また、LPがないため詳細な情報を伝えないとコンバージョンに至らない商材を扱っている場合はあまりお勧めできません。
以下のような条件に当てはまる企業は、リードの目的を活用すると良いでしょう。
・詳細な説明がいらないサービスや商品を取り扱っている
・資料請求やお問い合わせを増やしたい
・BtoBビジネス
売上
売上は、ほとんどのFacebook運用者が活用している目的になるでしょう。
広告すべてのフォーマットに適用がされるので、汎用性の高い目的になります。
ビジネスの最終ゴールとも言える「商品の購入」「会員登録」「お問い合わせ」といったコンバージョンアクションを促したい場合にとても有効です。
ただ、コンバージョンの獲得を高めるためには「過去30日間で30以上のコンバージョンデータが必要」となります。
コンバージョンデータが低いとアルゴリズムによる学習が適切に行われず、広告の効果が低下してしまう恐れがあります。
そのため、売上の目的を設定する際は、コンバージョンデータが十分に蓄積された後に活用することをおすすめします。
まとめ
Facebook広告の目的は、自社の売上を高めるために非常に重要な設定です。
適切な目的を選択することができれば、自社のターゲットであるユーザーに広告を表示させることができ、商品の購入や資料請求、お問い合わせといった最終的なコンバージョン獲得が期待できます。
目的を選択する時は、自社の目標や現状を把握した上で今のターゲットとなるユーザーがどのマーケティングフェーズに位置しているのか把握するようにしましょう。
例えば、新しく事業を立ち上げたばかりのブランドや企業の場合、ターゲットユーザーは自社の存在すら知らない人が多いでしょう。そうした場合に、ブランド認知度を高めるための「認知度」の目的設定を行うと良いでしょう。
そこから、ターゲットユーザーによる認知が広がったとわかったら、トラフィックによるWebサイトへの誘導が可能になります。
このように、自社ビジネスが今置かれている現状から課題を把握し、適切な広告目的を設定することで広告の最適化につながります。
Facebook広告を配信する際は、以上のことを念頭においてキャンペーンを実施することをおすすめします。